水  車

 バンタ橋からウマレド橋の間に水車が3つぐらいのんびり回っていた。半ノ田は地名のとおり半分は畑、半分は田のような所だった。平らだが、山からの水が少ないので田にも水が足りない。そこで川端の人は水車で汲みあげる仕掛けをした。流れがゆっくりなので回転もゆっくり。羽に取り付けられた缶は水を汲み、回転するにつれジャーと水を樋にあける。終わるころまた次の缶が水をあける。樋にはいつも水が流れ、その水は少しずつ田圃へと入る。
 回る水車と水をあける音。いつまで見ていても飽きることがなかった。その川端の道を跳ね回ったり、桑の木に登り熟れた実をつまみ、フナを釣り、ドジョウをつかめる。川にはギナ(ヤツメウナギ?)、エモリなどたくさん泳いでいた。淀みの岸辺のショウブや柳の下にはミズスマシやアメンボも泳ぎ回っていたっけ。小川の石の下にはカニがはさみを振り上げ、チョロチョロ動き回っていたなあ。

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