エネこき(稲扱き)
 田ごき、にょうつみ。
 秋の日は短い。また変わりやすいのも秋の天気だ。雨に合わせないように刈り取って、シャガマ(穂の下を縛った稲の束)を、根の方(ワラの最下部)を下にして丸く広げて立てると、穂が絞り目から周りじゆうへ垂れ下がり、陽によって乾燥する。こうして乾燥した稲を今度はにょうに積む(穂をまん中にワラの根の方を外にうず巻き状にしながら並べ積み上げておく)。
 雨の心配のない日、にょうを崩しながらその場で脱穀する。田圃で脱穀するのを田扱きという。足踏み脱穀機は片足で立ち、片足で踏み回転させるので、どんなに寒い時でも汗のでる重労働だ。子どもにはできない仕事なので、稲を集める仕事を朝から暗くなるまで続けてやった。脱穀機の回転で籾が飛び散らないように網のホロをかぶせ、前の方へだけ落ちるようになっている。その籾を風に合わせ「くず」や籾のついている穂(ボツツア)に分別する。籾は40〜50kgぐらいずつ叺に入れる。
 この籾を運搬するのは馬だ。 2叺または軽く4叺を馬の背につけて運ぶ。馬方も必要だ。脱穀を日中に済ませ、運ぶのは暗々になるのが普通だった。
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