どうろく神
 1月14日。学校から急いで帰り、どうろく神場へまずスキーで行く。ほうてだからコンゴじやぬかってだめなんだ。
 6軒で建てる組だが、小学生だけで10人はいた。男の子がスキーで踏みつけた跡を女の子がコンゴで踏む。たちまちどうろくじんを建てる広場ができあがる。橇を引っ張りだして6軒の家から、もえぐさを集める。こんな時の子どもたちの協力は大したもの。だれ1人怠ける者もなし。精いっぱい力をだし合って必要な物を集めたり運んだりする。大人がそのうち山から木を伐ってくる。 6人の大人に交じって子どもの力も加わって、ジジが立てられ、パパも立つ。おまけに子どもまで作ったりしかこともあった。若木を少しずつ持ち帰り、風呂をたいてあったまった。
 15日夕日の入るころ、重箱へ家族の人数分ムスビを入れ、どうろく神にあげもうす。これは決まって子どもの役目。アキノカタに棚が作ってある。あげもうしてひとしきりその周りで遊び、さげもうしてくる。このムスビはおかずなしでいただく。風邪をひかないのだそうだ(あのムスビうまかったなあ)。
 その夜どうろく神を燃やす。書初めをまず庭に飾っておいたのをかついでパパの火でよくあぶる。ジジを燃やす。最も火勢のあがったころ、ほてった顔で竿をさんだして燃やす。よくあがると字がうまくなるといわれた。餅を焼いて持ち帰って食べる。やはり風邪をひかないためだ。「よくあたれ!!」「はやく毛が生えるぞ!!」大人たちがそんなことをよく言っていたことを思い出す。
 楽しい年中行事だった。
もくじへ 
拡大する
next